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第一章 北九州から世界を揺らす 振動源「ユーラス」の誕生と発展 6.ユーラスは何処へ行く? 回顧と今後の藪睨み的展望 やり残した開発
2025-09-01
[ユーラスとともに40年]
上の特殊な応用例はあくまで話題提供程度のもので、売り上げに貢献するほどではない。我々はずっとユーラスの応用面の開発テーマを模索してきた。以下にその経過の一端と、今後の開発に関する私の思い入れを述べて見たい。多分に藪睨み的な展望に終わるかも知 れないがご容赦願いたいと思う。
6-1 ユーラス一家勢揃い ホッパ閉塞防止専用から展開、脱皮を繰り返し成長
ユーラス開発当初の時点では、モーターそのものも輸入機のデッドコピーに近かったため、交流電動機で最も回転数が早い2極 (毎分3600、3000回転)の機種だけであった。
その後振動応用機の市場開拓の成果も上がり、低速度のユーラスの開発の要求が出てきた。同時に相手機械の構造・機能に会わせた仕様の特注品も製造することになり、徐々に 機種が増えていった。その代わり建て増しした旅館のような混乱も生じてきた。混乱を避けるためにも、「標準機種」という概念が出来、最初の標準機種シリーズが発表された。
これを第一次標準化としてその後一定期間毎に意欲的にモデルチェンジを繰り返し、ほ ぼ3~4年に一回の脱皮 (モデルチェンジ) を繰り返している。現在は最初のモデルチェン ジ記号Aから5番目のEまで来ている。この様な脱皮により、より高品質なユーラスの供 給が可能になっている。
現在は20キロワットクラスから数10ワットの小形まで、標準の横形(固定型)に特殊仕様の縦 形も加え、振動数も毎分3600回転から500回転まで、さらに高周波発電機を使えばその数倍の振動数を出すことが可能となっている。このようにして現在では100種類近くのユ ーラスがカストマの要求に応えるべく勢揃いしている。
月産台数も1000台 (昭42年(1967)) から最高3000台 (平2年(1990))まで急成長したが、バブルの崩壊、中でも建設業不振の影響が大きく、現在は少し落ち込んでいるようだ。これからの市場の回復による立ち直りを期待したい。
その後振動応用機の市場開拓の成果も上がり、低速度のユーラスの開発の要求が出てきた。同時に相手機械の構造・機能に会わせた仕様の特注品も製造することになり、徐々に 機種が増えていった。その代わり建て増しした旅館のような混乱も生じてきた。混乱を避けるためにも、「標準機種」という概念が出来、最初の標準機種シリーズが発表された。
これを第一次標準化としてその後一定期間毎に意欲的にモデルチェンジを繰り返し、ほ ぼ3~4年に一回の脱皮 (モデルチェンジ) を繰り返している。現在は最初のモデルチェン ジ記号Aから5番目のEまで来ている。この様な脱皮により、より高品質なユーラスの供 給が可能になっている。
現在は20キロワットクラスから数10ワットの小形まで、標準の横形(固定型)に特殊仕様の縦 形も加え、振動数も毎分3600回転から500回転まで、さらに高周波発電機を使えばその数倍の振動数を出すことが可能となっている。このようにして現在では100種類近くのユ ーラスがカストマの要求に応えるべく勢揃いしている。
月産台数も1000台 (昭42年(1967)) から最高3000台 (平2年(1990))まで急成長したが、バブルの崩壊、中でも建設業不振の影響が大きく、現在は少し落ち込んでいるようだ。これからの市場の回復による立ち直りを期待したい。
6-2 どこへ進むか? ユーラスの将来、 開発の方向
これまでのユーラスの開発方向は、通常の機械の一般的な開発方向と基本的には同じであろう。それは今後も大きく変わることはなく、方向として次の4点が挙げられる。
①機種の増加一大形化、小形化・特殊化
これからも市場の要求が続く限り続けてい くだろう。 特に大形化はユーラスだけが可能だと自負している。
②製造技術の向上によるコストダウン、基本的には部品の共通化、材料調達力の向上、さらには加工法の変更による工数減
③耐久性の向上、ユーラスは劣悪の環境下で使用されるためあらゆる部分の高い耐久性 が要求される。特に回転部分を重点的に検討する必要がある。
④運転中の回転数・振幅の制御方法の開発市場の要求の度合いにより重点が変わる。
交流の誘導モータは本来速度制御が不得手の機種であるため、 ユーラスの場合も例外で はなく、様々な方法を試みたが、どれもうまくいったとは言えない。
さらに、ユーラスのような振動モータでは、回転数 (振動数)の調整だけでなく、振幅の調整も単独または同時に要求される事がある。 振幅の調整は通常停止時にアンバランスウエートの相互の位置を調整して行うが、これらを運転中に出来ないかという要求が、 主として計器や、電子関係の製品・部品の振動試験機、鋳物用の振動充填機などの分野で、開発の初期段階から出てきていた。現在は曲がりなりにも可能な状態であるが、今後大幅 なコストダウンと新規需要分野の開拓が必要だろう。
②製造技術の向上によるコストダウン、基本的には部品の共通化、材料調達力の向上、さらには加工法の変更による工数減
③耐久性の向上、ユーラスは劣悪の環境下で使用されるためあらゆる部分の高い耐久性 が要求される。特に回転部分を重点的に検討する必要がある。
④運転中の回転数・振幅の制御方法の開発市場の要求の度合いにより重点が変わる。
交流の誘導モータは本来速度制御が不得手の機種であるため、 ユーラスの場合も例外で はなく、様々な方法を試みたが、どれもうまくいったとは言えない。
さらに、ユーラスのような振動モータでは、回転数 (振動数)の調整だけでなく、振幅の調整も単独または同時に要求される事がある。 振幅の調整は通常停止時にアンバランスウエートの相互の位置を調整して行うが、これらを運転中に出来ないかという要求が、 主として計器や、電子関係の製品・部品の振動試験機、鋳物用の振動充填機などの分野で、開発の初期段階から出てきていた。現在は曲がりなりにも可能な状態であるが、今後大幅 なコストダウンと新規需要分野の開拓が必要だろう。
6-3 海中での活躍に残された分野あり? 電気式からエアー式への展開は?
日本の海岸線の延長はアメリカよりはるかに長く赤道周りの長さの85%にも及ぶ。最近になって環境保護の観点から、昔の白砂青松の景観を取り戻そうという機運が高まっ てきているが、高度成長期のがむしゃらな、環境破壊無視の公共工事が盛んな頃は海洋開 発でユーラスが大いに活躍した。昔のユーラスが犯した過ち (勿論ユーラス自体の罪では ないが、)を取り返すために、もう一度この海洋土木分野でのユーラスの活躍を期待している。これまでは、市場の把握が十分でなく、現場でも使用条件が掴みきれず、売りっぱなしになっていた。この分野では水に弱い電気機械の弱点を補うためにエアー式バイブレ ータの応用が望ましい。10年ほど前にこの種の開発を行ったことがあったが、バブル崩壊、設計担当、営業担当が居なくなったため、埋もれてしまった状況にある。今後この分野に我々の振動利用技術が進出できればと思っている。
その他に、ユーラスの開発当初から対象として上って居たが、 現在まで実現していないものに振動応力除去 及び振動切削がある。前者は文献などでは紹介されているが、正直なところそこまで手が廻らなかったのが実情である。これらは我々単独で出来るものではなく、また標準機種を作るような訳にはいかないので難しい。
この章を終わるに当たって、我々が開発してきた応用例が少なかったことには私自身は忸怩(じくじ)たるものがある。振動テーブル、 振動ホッパを除いては失敗例が多い。この章を纏めながら、限られた戦力で、それまでの未知の分野に挑戦して成果を収める事が如何に難しいかと言うことを痛感した。
その他に、ユーラスの開発当初から対象として上って居たが、 現在まで実現していないものに振動応力除去 及び振動切削がある。前者は文献などでは紹介されているが、正直なところそこまで手が廻らなかったのが実情である。これらは我々単独で出来るものではなく、また標準機種を作るような訳にはいかないので難しい。
この章を終わるに当たって、我々が開発してきた応用例が少なかったことには私自身は忸怩(じくじ)たるものがある。振動テーブル、 振動ホッパを除いては失敗例が多い。この章を纏めながら、限られた戦力で、それまでの未知の分野に挑戦して成果を収める事が如何に難しいかと言うことを痛感した。